稲葉製作所は、創業以来の事業精神を大切に継承しています。

「独自性のある高品質な製品をお客様にお届けする」

イナバの事業精神は、創業者・稲葉庄市が「本当に良い、使いやすいデスクを多くの方に知っていただきたい」と、販売店を訪問した時の信条を綴った社長記を基盤とし、今も変わることなく受け継がれています。
「もっとたくさん作って、たくさん売って、粗悪品の出る余地のないようにしなければ製品の品位は上がらない」。
イナバの「独自性のある高品質な製品をお客様にお届けすること」の大きな力になっている、揺るぎない信条です。

昭和三十九年四月二十日 社長記 他社製品との比較を説明しようとすると煩わしさから逃れようと知っているとか忙しいとか、言って仲々見せてくれとは言わない。然しこちらは見て貰らい聞いて貰らう為に来ている。買う買わないは向うで決める事。制作している私が絶対に自信を持ち他社製品と比較して「材料を無駄にせず」「然し急所には惜しみなく金をかけている」この様にデスクとしての用途機能を充分に満足させているものが他にあるであろうかと思っている。見たがらない聞きたがらない人でもデスクを扱っている以上はこの様な優秀なデスクのある事を知るのは義務であると思う。なんとか知らせて上げる事は親切でもあり我々の務ではないか。この様な事が報れないわけがない。始めは面倒くさげにしていても組立を始め説明し始めると、その組立の簡単な事に驚き軽い抽斗に驚き天板の良い事に気づき一ツ一ツ使う人の身になって制作されているデスクに感歎し帰る時には鄭重に扱ってくれる。私はこの様な良い使い易いデスクを必要とする人々に知らせて使ってもらう事は販売する人達の義務でもあり又製作している者に対しての努めでもあると思う。もっと澤山作って澤山売って粗悪品の出る余地のない様にしなければデスクの品位は上がらないと考える。
稲葉製作所
創設者 稲葉庄市